��Ӂ@�����y��@����
 
 

二胡の発生

 

 著名なヴァイオリン製作者 無量塔蔵六著「ヴァイオリン」(岩波新書)の中で「最初に登場してくる弓弦楽器は、およそ紀元前三千年、セイロン島(現在のスリランカ)の王ラヴァナが考案したと伝えられるラヴァナストロンです。 しかし、サンスクリットの学者によれば、弓弦楽器はヒンズー人に起源するものだといいます。 

  (中略) ラヴァナストロンの胴体の長さは、11cm、 幅5cmで、イチジクの木の中空の円筒からできています。この円筒は蛇皮で片方がおおわれて共鳴箱の役割をします。また、(胴の)上端部に二つの穴があけられ長さ55cmの木の棒が付けられていて、二本の弦を支える棹の働きをしています。駒は、長さ1.8cmで、頂が傾斜し、共鳴箱(皮)に接する端は二つの足を形成するように直角に削られています。弦はカモシカの腸で、弓は穏やかに曲がった竹の茎で作られ、その上端に馬のたてがみの束を止めるために穴があり、下端はアシの繊維をねじりあわせた、柔軟な網によって固定されています。
 
 (中略) ラヴァナストロンとほとんど同じですが、より近代的なインドの楽器といわれる2弦の弓弦楽器オメルティの胴体は、ヤシの実を三分の一きり取ったものです。厚さ2mmに削られたヤシの実にあけられた四つの卵形の穴と菱形の穴が音響孔の働きをします。響板は木の場合もあり動物の皮の場合もありました」

 下の写真は、タイの民族楽器ですが、どちらもラヴァナストロン(ravanastron)とオメルティにそっくりです。また同様の楽器は、ヒンズー教のバリ島にも「ルバブ」という椰子殻の胴に水牛の胃袋を張った二弦の弓弦楽器が今でも使われています。

  (二胡発生の別の説で、10世紀のアラビアを起源とするラバーブ(rebab, rabab)という弓弦楽器がありますが、バリ島の「ルバブ」と呼ばれる二弦楽器の名称とそっくりなのは、偶然とは思えません)     
因みに、ラヴァナストロンにそっくりな添付写真の楽器の寸法は、胴の直径が5cm、長さが13.5cm、棹の長さが65cmでほぼ同じサイズです。 ミャンマー、タイ、ヴェトナムや中国の国境付近の少数民族は、それぞれの弓弦楽器を持ち、祭りや神事に多く今でも使われています。

 現在のような二胡が使われ出したのは、宋の時代からと言われていますが、それ以前より、一部はシルクロードを通り西方・北方から、一部は海路経由で南方(広東・福建)から、一部は国境を越えて雲南・貴州・広西の少数民族から中国に伝わっていたと思われます。

  しかし、当時の動物の腸や植物繊維で作った弦では、高音も出ず、にぶく弱い音の伴奏楽器として限られた少数民族・地域でしか使われなかったと思われます。

  (中国少数民族の弓弦楽器については、別の機会にご紹介いたします)



 

 

 
 
Copyrightc 2007 TSUBAKI ERHUKOUBOU. All rights reserved.